記事紹介2020年01月03日
2018年はタワーマンションブーム、民泊新法が施行、消費増税が確実になるなど、不動産市況に影響を与える出来事がたくさんあった年でした。
2019年は10月に予定通り消費増税が行われましたが、駆け込み需要によるマンション価格高騰は前回の増税時ほどではなかったようです。そこで、マイホームとしてのマンション購入時期はいつがよいのか、考えてみましょう。
今後中古マンションの価格は下がる?
長い目で見ると、今後、全国的に中古マンション価格は下がることが予想されます。それは、供給過多となった空き家率の増加が原因です。総務省統計局が2018年に発表したデータ(平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計)によると、空き家率は13.6%。過去最高となっています。
さらに、2025年には約800万人いる団塊の世代が、75歳以上の後期高齢者に突入することになるため、相続による中古マンションの売却が多くなると考えられます。需要に対し、供給が過多になるために、中古マンションの価格は下落するでしょう。
中古マンションを買うなら、金利と立地を考える
マンションの月間推移のデータから考えると、中古マンションは遅くても2020年には高止まり、または下落するのではないでしょうか。高止まりは近畿圏よりも、首都圏のほうが早く始まるでしょう。しかし、マンション価格が下がるのを待って、底値で買うのはおすすめしません。
それは、物件価格と同じように、金利は返済金額に大きく影響しますので、住宅ローン金利が超低金利なうちに購入したほうがお得になることが多いからです。銀行などの民間の金融機関における変動金利(店頭金利)は2009年以降、2.475%で推移しています。金利優遇を受けるとかなり低水準の金利で、現在も継続しています。
3,000万円借り入れて20年で返済するとして、金利が1%であるのと、2%であるのとでは、返済総額は331万円も違います(※筆者による試算)。低金利はいつまで継続するか分かりませんので、低金利で住宅ローンを組める今が買い時といえるでしょう。
オリンピック終了後の価格下落が怖いと思う人は、資産価値の高い場所に建っているマンションを購入することも一つの手です。少子高齢化や都市部と地方の二極化など、目まぐるしく変化する市況の中で、価値を維持できるマンションを考えてみると良いかもしれません。マンションの価格推移を月間単位でチェックしつつ、同時に街づくりや再開発に関する行政の動きを観察することで、後悔しないタイミングでマイホームが手に入るのではないでしょうか。
(マイナビニュースより引用)